M2の苗村です。6月23日から28日に開催された International Electric Propulsion Conference に参加させていただきました。
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学会会場の外観 |
今年はフランスのトゥールーズで開催され、私にとって初めてのヨーロッパでした。D2の高木さんやM1の中島さんに助けてもらいながら、無事にホテルにたどり着けました。トゥールーズの街はザ・ヨーロッパと感じる素敵な建物が多く見られ、思わず何回も写真を撮ってしまいました。
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ホテル近くをお散歩していた時に撮った風景 |
私にとって、初の海外での国際学会であり、発表日までは緊張していた記憶がほとんどです。しかし、一番の不安要素であった英語に関して、高木さん・中島さんと半年以上たくさんの勉強をしてきたことが自信に繋がり、練習通りに発表をすることができました。また、直前に体調を崩して準備が滞ってしまった部分もありましたが、参加メンバー以外のサポートにより不安を解消して望めたと感謝しています。
学会中はほかのエレクトロスプレースラスタに関する発表を中心に聞きに行きました。国内学会ではなかなか聞くことのできない議論を直接聞くことができ、貴重な勉強の機会となりました。また、学会中のイベントや食事の場において、様々な人と交流をすることができました。しかし、実際に会話をすることで、英語でうまく伝えられないもどかしさを感じ、とても良い刺激になりました。
学会のイベントの1つとして 6/26 に開催された Gala Diner に参加しました。Chateau de Preissac という素敵な会場でした。個人的に生演奏が流れていたことに感動しましたが、少し音量が大きすぎて会話が難しかったです…。写真は夜9時半ごろですが非常に明るく、夏至付近のフランスの日の長さには最後まで慣れませんでした。
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ガラディナーの様子 |
ディナーは、フランス料理が出てきました。フランス語だったので、よくわからなかったのですが、Google 翻訳では「ホロホロ鳥」という鳥料理だと訳してくれました。意外とボリュームがあっておいしかったです。チョコレートと焼きパインのデザートもおいしかったですが、慣れないナイフとフォークの扱いに苦戦してしましました。
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メイン料理 |
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デザート |
次に、学会外での食事の紹介もしたいと思います。夜にイベントがない日には、様々な方と食事させていただき、楽しい時間を過ごしました。
まずはカスレです。カスレとはフランス南西部ラングドッグ地方の伝統的な郷土料理で、一般的にはソーセージや鴨肉などの肉類と白インゲン豆、香味野菜等を鍋で煮込んだものだそうです。高木さんにトゥールーズに行ったら食べたいものの一つだと教えていただき、一緒に食べに行ったのですが、熱々で豆やお肉に味がしみ込んでおり、ワインを飲みたくなるフランスらしい料理だと感じました。
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カスレ |
次に学会最終日の食事では、フランス国内リーグの「トップ14」の決勝戦の中継をあちこちのレストランで現地の方々が観戦していました。突然拍手をしたり、歌を歌い始めたり、初めの方は驚きでついていけませんでしたが、だんだんとタイミングをつかみ一緒に楽しむことができました。実は、この日は私の24歳の誕生日であったため、おいしいディナーとともに一緒に盛り上がって楽しく食事ができて良い思い出になりました。
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D2の髙木です。学会発表では、研究コミュニティをこれまで牽引してきたような著名な研究者にプレゼンを聞いていただくことができました。今後どのようなプレゼン・英語ディスカッションに辿り着かなければならないか、どのように自分の研究を世界に伝えていく必要があるか、改めて直面することができる特別な経験になりました。
学会期間も終盤の4日目には、学会のプログラムの一部として、カルカッソンヌという城塞都市を観光することができました。学会が行われたトゥールーズからは、バスで約1時間半。日差しは強く、気温は30度を超えていました。カルカッソンヌは、全長約 3 km の二重の城壁に囲まれた難攻不落といわれた巨大城郭都市だそうです。世界遺産にも登録されています。「カルカッソンヌを見ずして死ぬな」ともいわれているほどだそうで、壮大な中世の雰囲気を味わうことができました。
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城壁 |
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城下町 |
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城内からのカルカッソンヌの景色 |
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M1の中島です。私は今回の IEPC が初の国際学会でした。国際学会に参加されたことのある髙木さんや苗村さんからたくさんアドバイスをいただき、半年以上研究や英語の勉強を頑張りました。本番は今までの発表の中で一番緊張しました。ですが、半年以上頑張ってきた英語勉強のおかげもあり、完璧には程遠いものの無事発表を終えることができたので良かったです。また発表後の coffee break では、研究に関する議論や質問のために声をかけていただくこともあり、とても良い刺激になりました。
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発表を行った会場 |
学会最終日は午後の早い時間に閉会式が終わったので、閉会式後は Cité de l'espace という宇宙に関するテーマパークに行きました。Cité de l'espaceに着くと、まず ARIAN5 の実物大模型の迫力に圧倒されました。全長 53 m あるこの大きなロケットが宇宙に打ち上げれたことを想像するととても興味深かったです。
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ARIAN5の模型 |
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A300 |
また、施設内には LunaXplorer というアトラクションがあり、とても面白かったです。地上から打ち上げられ、月面に向かう際にかかる力を体感することができました。アトラクション中いくつかミッションを課されるのですが、数G がかかる中で体を動かすのはとても大変でした。午後から Cité de l'espace に向かったので、見ることができなかった展示もありましたが、とてもいい思い出になりました。もしまたトゥールーズに行く機会があれば、残りの展示も制覇したいです。
滞在最終日は Aeroscopia 博物館に行きました。まず中に入ると、スーパーグッピーが出迎えてくれました。エアバス社の A300 旅客機の部品を工場に運ぶために使われていた運搬機で、写真からもわかる独特なフォルムがかわいいです。
また、一度は見てみたいと思っていたコンコルドの展示もあり、中に入ることができました。唯一の超音速旅客機として知られるコンコルドに一度は乗ってみたかったなとずっと思っていたので、コンコルドの中には入ることができてとてもうれしかったです。トゥールーズまで移動する際に乗った飛行機と比べてかなり窓が小さく、超音速に耐えるための工夫と努力を感じました。
コンコルド
テーマパークと博物館の感想を中心に書いてしまったのですが、最後に学会全体の感想を書いて終わろうと思います。
今回の学会では,エレクトロスプレースラスタの研究をメインに行っている方々の研究発表をたくさん聞くことができ、とても勉強になりました。国内学会ではエレクトロスプレースラスタの発表が少ないので、この貴重な機会を頂けたことにとても感謝しています。学会で得た知見や、気づきを今後の研究に生かせるようにこれからも頑張ります!