髙木です。Space Propulsion Conference 2026 (SP2026) に参加してきました。今回から航空チケットなどには、Dr. の表示が。Mr. から Dr. に昇格しました。
今回の開催地はイタリア・バーリ。長靴のかかとのあたりです。
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| 開催地: バーリ |
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空港に着いたのは深夜。会場や宿までは電車やタクシーで1時間ほどかかりました。宿泊先の Airbnbのオーナーのおじちゃんが、空港まで迎えに来てくれたので、往路は車で宿に向かいます。
南イタリアというと治安を気にする人もいるかもしれません。オーナーのおじちゃん曰く、「昔はこの辺りはマフィアが銃を撃っているなど少し物騒だったけど、今はすっかり落ち着いて、夜は静かだよ。」という話を車の中でしてくれました。クラシック好きらしく、モーツァルトがかかっていました。
南イタリアの空気はとても乾燥しています。気温は割と高いのに。さすが、地中海性気候。そして、買う水によってはかなりきつい硬水で、水だと思わず、鉄分ドリンクだと思って飲みました。街に煙草屋がいくつもあり、根強い煙草文化があるようです。これらのうち、どれが原因かはわからないが、滞在期間後半はずっと喉が痛かったです。たぶん水だと思っています。
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| 街の様子 |
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今回の会場は、中心地(旧市街)から徒歩だと30-40分ほど離れた海沿いの場所で、アクセスはやや不便でした。会場の近くにも宿はほとんどありませんでした。基本的にバス移動になります。宿泊地を中途半端に会場に寄せるよりも、交通手段を増やすのが大切です。(みなさん参考にしてください。)ホテルはバーリ中心の旧市街に取るのが、バスに乗りやすくてベスト。自分の宿は中途半端な位置で、ここは少し失敗でした。とはいえ、無事会場に到着。
会場の様子
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今回、発表は2つありました。1つ目は現地に到着した翌日で、そこから1日挟んで2つ目、という日程でした。
1件目の内容は、何人かが質問に声をかけてくれるなど、非常に評判が良かったように感じました。
2件目では、まず、セッション開始の時間になっても、チェア(座長)がなかなか来ない。というところから始まりました。その場にいたサウサンプトン大の先生が急遽司会をしてくれました。その先生は、一年ほど前に研究室に2週間ほど滞在させてもらうなどしたよく知っている先生で、「チェアがいないので、セルフイントロダクションで笑」というふうに紹介してくれ、私の発表はすこしイレギュラーに始まりました。
さらに2件目は、最終日の最後のセッションだったので、みんなお疲れムードで、帰り始めている人も。会場にも人は少なめ。新しい知見を盛り込んだつもりが、手応えはあまりない感じでした。学会の雰囲気とモデリング研究との相性は若干イマイチで、1つ目の発表ほど受けが良くなかった。どの学会でどのテーマを出すかなど、今後戦略をよく考えないといけないと感じる学びにもなりました。
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| 口頭発表の様子 |
SP 全体を通しては、研究と商業化(ビジネス)の距離の近さを感じました。ラウンドテーブルや基調講演は産業・製造・コストの話が中心で、再使用エンジンやメタン×極低温、過酸化水素などのグリーン(環境に優しい)推進剤も活発でした。スタートアップのピッチイベントもあって、研究が社会実装(実際のサービスやビジネス)に向かっていく期待感が会場に漂っていたのが印象的でした。
ガラディナーは、庭園の木々や装飾アーチに大量のシャンデリアを吊るした、結婚式場のような場所での開催でした。普段は結婚式やパーティーをする場所なのかと思います。遠いし、夜遅い。。がご飯は美味しかったです。海外学会のよくあるパターンですが、ディナー前の立食の時間は少し長め。個人的には、もう少し短いと嬉しいかも。翌日午後からの発表だったから良かったが、午前からだと大変だなあ。とはいえ、非日常の庭園で世界中の研究者と乾杯できるのは、学会ならではの楽しみです。
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| ガラディナー会場 |
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| 庭園を埋めるシャンデリア。 |
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| ガラディナーの料理 |
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最終日は、Technical visit プログラムとして、ASI の見学に参加しました。会場から南に1時間半ほど行ったところにある、ASI(イタリア宇宙機関)の主要拠点です。測地学や超長基線電波干渉法 (VLBI)、レーザー測距、宇宙ゴミ監視用の Flyeye 望遠鏡などが集まっていて、写真の大きな電波望遠鏡もそのひとつ。地球の形をミリ単位で測ったり、宇宙ゴミを追いかけたりと、推進とはまた違う宇宙のフロンティアを覗けて面白かったです。 |
| マテーラのVLBI電波望遠鏡 |
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南イタリアは、食べ物が美味しいし、安い!これは、「円安を考慮しても、日本でこれをこの値段で食べられない。」というくらい。チーズ好き、ピザ・パスタ好きにはたまらないと思います。ピザは直径 40 cmくらいのが、5-7ユーロほどで食べられます。しかも、料理の見た目の印象と実際の量が違う!(良い意味で)というのがあると思いました。というのも、お皿に載っている量を最初見ると、ちょうど良いくらいの量だなと思うのだけれど、1/3くらい食べたところで、「あれ、なんかお腹もういっぱいだぞ。。」となる。炭水化物の密度が高くて、パスタなどは、濃い小麦を食べている感じ。(でもパサパサはしていなくて本当に美味しい。)毎食お腹をパンパンにしていました。食べ物の良さが、南イタリアいちばんの魅力でした。チーズとマッシュルームとトリュフのタリアテッレは、本当に絶品でした。トリュフ山盛りでした。(16ユーロ)バーリでは大抵、「No, one! (一人はダメ!)」と言われてしまったので、誰かと行かないと食べられない美味しさです。ジェラートはあまりに美味しかったのでリピートしました。 |
| 直径 40 cm ほどのピザ(7ユーロ) |
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| チーズとマッシュルームとトリュフのタリアテッレ |
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| 海老・イカ |
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| カサゴ(刺身) |
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| たぶんムール貝 |
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| ジェラート1 |
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| ジェラート2 |
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| パンツェロッティ |
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今回バーリで買ったものの一つが、直火のエスプレッソマシン(マキネッタ)。バーリがあるプーリア州の刻印入り。(これは有名で、オンラインでも買えるが、プーリアの刻印入りは現地限定とのこと。)イタリアは、エスプレッソの発祥の地ということで、一家に一台はあるそう。それにしても、この機構を考えた人はすごい。重力でコーヒーを抽出するドリップコーヒーに対して、蒸気の高い圧力で抽出するのがエスプレッソです。私が今回の学会で発表したテーマに通じるが、圧力と液体が織りなす物理は、面白いですね。
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| マキネッタ |
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博士号を取得してから初めての学会、ドクターとして参加した SP は、とても刺激的で、新しいスタートにふさわしい学会になりました。世界中の研究者と直接議論できて、自分のテーマの面白さも、まだまだ伸ばせる余地も、両方はっきり見えた気がします。南イタリアの抜けるような空と海、そして美味しいご飯にもたっぷり元気をもらって、ここからの一年がますます楽しみになりました。次はもっと良い発表を。
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| 復路ミュンヘン空港の夕焼け |
2026年5月23日 ミュンヘン空港のホテル 髙木